1930年代の回廊が最新のゲームの綾となる「ふりだし」の空間とされていることに、わたしは少なからず驚かされました。
自身、あの回廊が好きですし・・・
現場で迷ってしまうのと同じ感覚でマッキントッシュの画面上で迷路をぐるぐる回るのは面白いのです。
しかし、現代の最先端をうたうインターラクティブ(対話式)なマルチメディアのゲームが、「近代の象徴」という今では古色蒼然とした技術習得を自賛している回廊に依存しているのは、情けない気がしないでもありません。
「ヘル・キャブ」がせっかくマルチメディア・クリエーターを名乗るぺぺ・モレノを起用しても・・・
世紀末を迎えた20世紀都市ニューヨークに彼にふさわしいところの、エンパイア・ステート・ビルを圧倒するだけの20世紀末の「イコン(聖像)」が見いだせないのです。
衰弱していく未来2つの世界大戦の狭間の時代、アメリカは今世紀の最初の3分の1で20世紀都市の先取りを達成しました。